物件の売却が進むと、最後の段階として物件の引渡しがあります。
実は、物件の引渡しには、ただ単に鍵を受け渡すだけでなく、さまざまな手続きが必要です。
そこで今回は、スムーズに物件の売却を完了させるために、物件の引渡し当日にやることや、当日までに準備しておくことについて詳しくご紹介します。
物件売却の引渡し当日にすることや注意点
当日は、売主と買主はもちろん、仲介業者・司法書士・金融機関といった関係者の立ち会いのもと、金融機関などで引渡しが行われます。
この際には、不動産の権利証・実印・印鑑証明書・身分証明書などが必要です。
流れとしては、まず司法書士へ登記を依頼します。
次に、金融機関の担当者によって、残代金の支払い手続きが行われるのが一般的でしょう。
その後に行われるのが、固定資産税や都市計画税、マンションであれば管理費や修繕積立金などの清算です。
最後に、物件に付帯する設備の取り扱い説明書や保証書、マンションの管理規約などの生活関係書類と、物件に付いているすべての鍵を引渡します。
また、決済と引渡しが完了した後は、不動産会社への仲介手数料などの諸費用を支払えば、すべての作業が完了です。
引渡し当日には、トラブルを防ぐために注意しなければならないポイントがあります。
まず、残代金決済と引渡しの前には、契約内容どおりの引渡しとなるかについて、売主と買主による物件の最終チェックを実施しましょう。
また、残代金を受け取れずに登記手続きをしてしまうことのないように、決済は余裕をもって午前中に行うのがおすすめです。
物件の引渡し当日までに済ませる準備とは?
売主には、引渡しの当日までにやるべき手続きがいくつかあります。
ひとつ目は、住宅ローンを組んでいる場合の抵当権抹消書類の準備です。
利用している金融機関によっては、3週間程度かかることもあるため、余裕をもって準備しましょう。
ふたつ目は、所有権移転登記のための書類の準備です。
引渡し当日に司法書士に渡して登記手続きを依頼するため、権利証(登記識別情報)など、必要な書類を仲介業者や司法書士に確認しておきましょう。
3つ目は、確定測量の実施です。
売却物件の境界が確定していない場合、土地家屋調査士へ依頼する必要があります。
境界の確定には隣にある土地の所有者の立ち合いが必須ですので、引渡しギリギリではなく、余裕をもってスケジュールを組まなくてはなりません。