土地を売却する際には、隣家との境界線を明確にする必要があります。
しかし、境界線が曖昧で分からない土地も多いので、どうしたら良いか分からず困っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、土地の境界線に関する情報と境界線の調べ方について解説するので、参考にしてください。
売却時になぜ必要？土地の境界線とは
土地の境界線とは、所有地と隣の土地を分ける境目のことです。
土地の売買時には「境界明示義務」があるため、境界線が曖昧なままでは売却や査定ができません。
曖昧なまま売却しても後に売主とトラブルになりやすいため、境界線を明確にしてから土地を売却しましょう。
土地の境界線の定義は2種類あります。
1つは「筆界」で、不動産登記されている公的な境界です。
もう1つは「所有権界」で、隣地の所有者と話し合いで決める私的な境界のことを指します。
過去に使い勝手を考えて所有権界を変更したために筆界と所有権界が一致しない土地は珍しくなく、後の世代でもめるケースも多いです。
土地の境界線決めを話し合いで解決できない場合は、「筆界特定制度」を利用して公的機関に筆界を決めてもらうことになります。
地を売却するときの境界線の調べ方
境界線の調べ方は、以下のとおりです。
●法務局にある公図や地積測量図を参考にし、現況測量と照らし合わせる
●区画整理されている土地の場合、区画整理図面を参考にする
●地方自治体の地籍調査図面を参考にする
●私的な資料（土地の売買契約や図面など）を参考にする
境界線を決める際には、上記のいずれの方法を選んでも測量調査を経て、土地所有者と隣人の境界立会いをおこないます。
土地を売却する際に必要な境界確定測量にかかる費用
土地の境界線を測量する方法は2つあります。
測量士や土地家屋調査士などの専門家に依頼する
公的な土地と民間の土地との境界線を決める場合は、公的機関の立ち会いが必要となり、約60万円から80万円かかります。
民間の土地同士の場合は立ち会いが必要ないため、費用は約30万円から約50万円程度です。
一般的に、期間は約1か月から3か月かかります。
筆界特定制度を利用する
筆界特定制度とは、登記名義人が申請をし、筆界特定登記官に土地の境界線を確定してもらう制度です。
申請人と関係者の意見・資料のほか、土地家屋調査士・弁護士・司法書士などの意見を考慮のうえで決められます。
費用は固定資産課税台帳に登録された土地の価格に基づいて算出する申請費のみで、800円から8000円です。
結果が出るまで約半年かかるので、早めに依頼しましょう。
まとめ
土地の境界線は所有地と隣の土地を分ける境目のことで、土地売却時に明示しなければなりません。
土地の境界線の調べ方は、公図と地積測量図や区画整理図面などを参考にして調べる方法があります。
境界確定測量にかかる費用は、土地家屋調査士などの専門家に依頼する場合30万円から80万円で、筆界特定制度を利用する場合800円から8000円です。
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