終活の際に残しておきたいものとして、パッと思いつくものといえば遺言書ですが、できればぜひエンディングノートも残しておきましょう。
今回は、終活においてエンディングノートを残すことのメリットや遺言書との違いを説明したうえで、その書き方や内容も解説します
終活においてエンディングノートを残すメリットや遺言書との違いとは?
終活においてエンディングノートを残すことのメリットとしては、以下のようなものがあげられます。
●終活の手始めにエンディングノート作成をすれば、自分でエンディングノートに書く内容を考えているうちに、自分が終活でやっておくべきことなどが見えてくるという情報整理の効果がある
●介護に関する希望、介護や治療にかかる費用をどこから出せばいいか、延命措置希望の有無などをエンディングノートに記しておけば家族の負担を減らすことができる
●自分であらためて自分の資産の内容も把握できるので遺言書作成にも役立つ
エンディングノートには資産をどうするかなどについても書くケースが多いですが「エンディングノートに資産のことを書いておけば遺言書はいらないのでは」と思う人もいるかもしれません。
しかし、エンディングノートと遺言書はまったくの別物です。
遺言書は、その書式や内容が有効なものであれば「きちんと遺言書に書かれていることを守らなければいけない」という法的効力がありますが、エンディングノートには法的効力は一切ありません。
もちろん、エンディングノートにも自分が希望する遺産分割の仕方などを書くのはかまいませんが、それとは別にきちんと遺言書も作成しておきましょう。
終活にふさわしいエンディングノートの書き方や内容とは?
エンディングノートの書き方や内容は基本的には自由ですが、終活にふさわしいものにしたいと考えるなら、必要な情報を前半にまとめる書き方にしたほうがいいでしょう。
まずは自分の名前や生年月日や住所、本籍地などを書いて「誰が書いたエンディングノートなのか」を明確にしましょう。
続いて、持病やアレルギーの有無、常用している薬があればその薬が何か、延命措置や臓器提供に対する意思などを書いておくといいでしょう。
ほかにも、遺言書の有無やその保管場所、各種契約情報やID・パスワード・支払い方法、預貯金などの資産の内容および通帳や証書、印鑑などの場所、加入している保険やその受取人などの情報をまとめておきましょう。
また、葬儀に関して宗教や葬儀の方法などの要望があればこれも書いておくべきです。
「遺影に使ってほしい写真」「棺に入れてほしいもの」などもあれば書いておきましょう。
ほかにも思いつくものがあれば書いておき、あとは家族への感謝の言葉を書くなり、自分の人生を振り返るなどして、自由にエンディングノートを活用しましょう。