「住宅ローンでマイホームを購入したのに転勤になってしまった」、そんなケースもあるでしょう。
そのような場合マイホームをどうするのか、転勤の期間による選択肢や、売却する際のメリットデメリットとあわせて注意点もご紹介します。
不動産売却をお考えの方はぜひチェックしてみてください。
転勤時における選択肢!不動産売却する際のメリット・デメリット
転勤時、マイホームの取扱いには「賃貸」と「売却」の2つの選択肢があります。
賃貸
転勤の期間が3年以内の場合におすすめです。
ただし、3年以内の期間限定で借りる人は見つかりにくいため、需要の高いエリアにあることが前提で、家賃は相場より安くなります。
転勤を理由に自宅を賃貸に出す場合、以下の点に注意しましょう。
定期借家契約で賃貸する
通常、賃貸物件は「普通借家契約」によって、「正当な事由」がない限り、設定した期間ごとに更新されます。
「転勤から戻ったとき再び住むため」というのは、「正当な事由」とは認められず、入居者に退去を請求できない可能性があります。
住宅ローンの契約違反
住宅ローンは借りている人が住むためのもので、賃貸に出すことは契約違反となり、高い金利のローンに変更されてしまう可能性があります。
売却
転勤中でも住宅ローンや固定資産税などの税金はかかるので、転勤から戻れるか不明な場合は、売却したほうがよいでしょう。
売却するケースのメリットとデメリットをご紹介します。
マイホーム売却のメリット
●税金などの維持費がかからない
●旧宅の住宅ローンがなくなり資金的余裕ができる
●買換えができる
マイホーム売却のデメリット
●売却活動に時間を取られる
●愛着のあるマイホームを手放すことになる
転勤でマイホームを売却!不動産をスムーズに売却するコツと注意点
短期間で売りたい場合は「買取」を選択する
「転勤までに家を売りたい」という場合は、不動産会社による「買取」もおすすめです。
相場より2割~4割程度安くなりますが、希望するスケジュールで売却できます。
高く売りたいなら時間をかける
転勤して遠方にいても売却活動はできるので、売り急がないようにしましょう。
注意点
住宅ローンが残っていたら売れない
住宅ローンでマイホームを購入すると抵当権が設定されます。
そのため、ローンを完済して抵当権を抹消しないと売却することはできません。
売却金で住宅ローンを完済するか、ローン残債が残った場合は 預金などで差額の返済が必要です。
また、転勤先で家を購入する予定があれば「住み替えローン」を利用することができます。
ただし借入額が増えるため審査は厳しくなり、比較的年収が高いケースに限定されます。
税制の優遇を活用できるケースがある
家を売った際の税制の優遇制度を活用できないか、確認しておきましょう。
マイホームを売って利益があった場合は、「マイホームを譲渡した場合の3,000万円の特別控除」「特定のマイホームの買換え特例」のいずれかが利用できます。
逆にマイホームを売って損をした場合は、「特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」「マイホームを買換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」のいずれかが利用できます。
それぞれ適用条件があるので、税務署に相談してみましょう。