長く住んだ家には愛着が湧くものですが、ときには売却して住み替える選択も必要です。
そういった選択は若者にのみ見られるものではなく、60代のシニア層が家を売却するケースも少なくありません。
今回は、60代で不動産売却を決めた理由や売却する際の注意点を解説します。
60代で家を売却する理由
60代のシニア層は、なぜ家の売却を考えるのでしょうか。
そこには、自身の健康状態やライフスタイルの変化が関係しています。
60代になると気になってくるのが老後の病気や事故、介護といった問題です。
たとえ今は健康であっても、病気の際に気付いてもらえないリスクや介護してくれる人がいない不安を考えると、親族との同居や便利な環境への住み替えがひとつの選択肢になるでしょう。
くわえて、長く住んでいる家は老朽化やシニアにとって暮らしにくい構造といった問題点を抱えているケースが多く見られます。
老後も安心して暮らすためには、引っ越しやリフォームなどの対策が必要になるでしょう。
また、同居人や友人といった人間関係の変化も重要なポイントです。
子どもが独立し自身の仕事も一区切りがつくと、ライフスタイルは家族のためのものから、自分のためのものに変化します。
そのため、自身の健康や幸福について考え、便利な環境や過ごしやすい家への住み替えが検討できるようになるのです。
自身や環境の変化を踏まえて新しい生活について考える時期、それが60代であり、家の売却を考えるタイミングなのです。
60代で家を売却する際の注意点
次は、60代の人が家を売却し住み替えを行う際の注意点やコツをご紹介していきます。
今住んでいる家の売却後に新しい家を購入して住み替えを行う場合、何よりも重要になるのが資金です。
都心や駅近の条件が良い物件に住み替えるのであればそれなりの資金が必要になりますが、年齢的な問題により住宅ローンを組むのは簡単ではありません。
そのため、事前に十分な資金を確保しておくか、古い家をうまく売却し資金に替える必要があるでしょう。
老人ホームやシニア向けの住宅に住み替えを行う場合は、資金だけでなく事前の情報収集も重用です。
こういった施設はそれぞれサービスや料金体系が大きく異なり、常に入居枠が空いているとも限りません。
実際に訪問してサービスや居住環境を確認し、入居枠が空いたときに速やかに転居できるように備えておくと良いでしょう。